創部37年目をむかえる若宮スターズ少年野球クラブ。現在は6年生と2年生がそれぞれ1名ずつ、5年生7名、4年生4名、3年生4名の計17名のチームです。福岡市東区若宮小学校・舞松原小学校・名島小学校・青葉小学校の子どもたちを中心に活動しています。練習は週に4回。土日には試合が入ります。
「挨拶・感謝・全員野球」を心に練習しています
ある土曜日の朝、若宮スターズ少年野球クラブの練習にお邪魔させていただきました。今日は雁の巣レクリエーションセンターで練習試合です。私たち取材班が到着すると、子どもたちはまだ水たまりの残るグラウンドわきでアップをしていました。小学生のスポーツチームをあまり見たことのなかった私が最初に印象的だと思ったのは、小学生ならではの体格差。2年生はより小さく6年生はより大きく感じました。しかし練習を見ているうちに、年齢も体格も関係ないことに気づきました。一人一人がしっかりと声を出して、真剣なまなざしでボールを追います。コーチや監督に向かって挨拶や返事をするときには、きちんと帽子をとります。そこには17人の「スポーツマン」がいました。青を基調としたユニフォームが青い空とよく似合って、子どもたちの姿がさわやかに輝いていました。
野球を通じて仲間をつくってほしい
このチームの監督を務めるのは、山口誠さん。ご自身のお子さんがこのチームに所属し保護者としてかかわって以来長く指導者を続け、監督になられたそうです。
「野球を通して仲間・友達をつくることが、このチームの目標です。野球を通じてできた仲間はずっと続いていく『一生もの』です。『チーム』というのはいいもので、苦しいときに助け合えますし、いじめの抑止にもなります。指導するうえでは、子どもたちに野球を好きになってもらうことを一番に考えていますね。そして『人としての基礎』『野球の基礎』を身に着けてもらいたいです。これから先社会に出てからも、挨拶や礼儀ができていて損をすることは絶対にないじゃないですか。得することしかないです。だからそれを大事にしていますね。うちは地域に唯一ある少年野球チームなので、どんどん盛り上げていけたらなと思います。野球をしたいと思う子がどんどん入ってくれたら嬉しいです。そして本当の友達、頼りになる友達を増やしてくれたらなと思っています。」
チームみんなで活躍できたときが嬉しい
「練習を少し抜けてもらって部員さんともお話をしたい」と監督に相談すると、唯一の6年生であるキャプテンを呼んでくださいました。緊張しながらも、とても頼もしい話を聞かせてくれました。
「キャプテンとして頑張っていることは、声を大きく出すことです。誰かが失敗してしまったり落ち込んだりしているときには声をかけます。野球をやっていて嬉しいときは、ホームランを打てたとき。自分だけじゃなくて仲間がファインプレーをしたときも同じです。チームのみんなで活躍できたときが一番嬉しいです。」
同じ学年の部員がいない中、いつも責任感をもってチーム全体のことを考えているのだと伝わってきました。
子どもたちの活躍を支える、お父さん・お母さん
保護者のみなさんは当番制で試合や練習のサポートをしています。今日も4名ほどのお母さんがいらっしゃっていました。少し肌寒かった中あたたかいコーヒーをいれてくださったお母さんに「当番は大変ではないのですか?」と尋ねるとこんなお話が。
「そうですね。よく『大変でしょう』とは言われますが、やってみると特別何が大変ということもないですね。家ではそんな感じは全くしませんけど、野球をやっている姿を見ると成長を感じることがよくあります。『大きくなったなあ』と。他のお母さんからよく『挨拶がよくできる』『礼儀正しい』とほめてもらうので、それはやっぱり野球をやっているからだと思いますね。」
スコアを書くのはお母さん方、ホームページの運営はお父さん方で担当されているそうです。ホームページやFacebookページには大会の成績や写真が載っています。部員募集の情報も掲載されていました。ぜひ地域で若宮スターズ少年野球クラブを応援していきましょう!