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あおやぎ通信vol.1 下山門ジュニアパトロール隊

2019年06月01日 あおやぎ通信

七夕を過ぎた日の下校時間、下山門公民館に集まってきたのは「下山門安全安心少年隊(通称 下山門ジュニアパトロール隊)」に所属する小学生たち。元気で賑やかな声が響きます。子どもたちの健全な育成を目指す活動として、2014年7月に発足した隊も今年で6年目。その活動を支え見守る校区の方々と、発足当初からの隊員たちに、お話を聞きました。

――発足時のエピソードはありますか?

古森館長 当時の福岡市副市長からの呼びかけに応える形ではじまりました。安全だからこそ安心して過ごせる場所。自分の住む地域がそうなるように、子どもたちが主役となって関わる事業です。それを、他に先んじて取り組めたことは誇らしいですね。福岡市で初めて、日本全国でも類をみない試みのモデル事業でしたから、〝さきがけ隊〞という名称にしたかったくらいです。

――この5年間で何か変わりましたか?

野呂主事 活動はほぼ変わりませんが、いろんな成長を感じます。発足時に中学3年生だった隊員は、いま20歳。そのほかの初期隊員も将来の仕事を意識する時期です。調理の勉強をしながらも、やっぱり消防士になりたいという子もいるみたいで、この活動によって養われた正義感だったりすると、嬉しくなっちゃいますね。今年3月の卒隊式でスピーチした中学3年生の女子生徒も、しっかりとした話ぶりで、とても頼もしく感じました。そして、5年前には小学生だった彼等が、いま中学3年生。最上級学年となりました。

――みんな凛々しい顔をしていますね。印象に残っている活動には、どんなものがありますか?

前田くん 生の松原清掃活動に参加したことです。汚れている場所を綺麗にすることは、やっぱり気持ちがいいです。

川野くん(兄) 発足2年目に訪問した、警察署見学が忘れられないです。正義感も湧き、警官になった気分でワクワクしました。

川坂くん 落書き消しをした数ヶ月後に、また落書きされていたこと。とても悔しく、ガッカリしました。繰り返す気持ちが判りません。

野呂主事 落書き消しをしても、また落書きをされて残念なのですが、回数を重ねるごとに、その範囲は狭くなってきているんですよ。継続は力なり、です。

――中学3年生になって思うことは?

清水くん 学校生活やクラブ活動が忙しくなって、なかなかジュニパトに参加できないんです。みんなには楽しみながら、たくさん経験してほしいです。

平松くん 下の学年の子が、教えたことをちゃんとしてくれるようになると嬉しいです。あと、綺麗にしていたら悪いことも減るという、社会の法則も実感しています。

――入隊して良かったことは何ですか?

川野くん(弟) 校区の落書きが、こんなにたくさんあるのだと知りました。いろんなところを隅々まで見ることができる良い経験です。周りを見る大切さを知りました。

――彼等を見ると、まさしく誠実さが培われている印象です。話す言葉も内容も、隊の主旨を体現していますね。

湯浅氏 マナーやモラルは、聞いて判るものではなく、体験して身につけるものですよね。早い段階から経験を積んで、善し悪しを自分で判断し行動できるようになって欲しいです。やらされるのではなく自主的に。その機会をつくり、成長を促す、そして見守るのが、私たちの役割だと考えています。例えば、ポイ捨て禁止の立看板を、十郎川にあたらしく設置した活動は、役所への提案など実現に向けて頑張った分、私たちにも思い出深いものです。子どもたちが、面白がりながらも真剣に標語を考えてくれましたし。でも当初は私自身、肩の力が入っていたのかもしれません。いまは、少し力が抜けてきたかな。規律を守るというよりも、楽しみながら意識が根付けば良いのですからね。それが、実践できているのなら、嬉しい限りです。

古森館長 パトロールや危険箇所点検にとどまらず、校区の真ん中を流れる十郎川を中心に、自然豊かな下山門だからこその美しさを保っていくことも、安全安心な地域づくりにつながるのではないかと思います。子どもたちが興味深く参加できる活動を、これからも、どんどんやっていきましょう!

きれいな心を育んだ彼等が、次世代のリーダとなって、下山門校区の美しい未来を担ってくれることを願います。

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